選挙と選挙制度と人口問題と年金問題
昨日は、参議院選挙でしたね。
結果はニュースなどで見ましたか?
安部さんが負けた。歴史的敗北。などの文字が新聞紙面に躍っていたと思います。
自民党が負けた原因として、「年金問題」が挙げられていました。
さて、この年金問題、若い皆さんには、特に注意が必要です。
年金制度は基本的に破綻していると言われています。
経済が成長しない、人口が減る時代のことは、「想定外」の設計になっているからです。
年金制度は近いうちに大きな修正を迫られるでしょう。
では、どんな修正が行われるのでしょうか。
誰にとっても公平で納得できる形になるでしょうか。
残念ながら、その可能性は低いです。
「すべての人」に文句のない仕組みなど、なかなか存在しないからです。
多かれ少なかれ、誰かが損をして、誰かが相対的に得をするのです。
では、誰が損をして、誰が得をするのでしょう。
それは、誰が決めるのか、によって決まります。
では、誰が決めるのでしょうか。
日本で法律を決める機関は、国会です。
したがって、国会での最終的には多数決で、新しい制度は決められます。
では、国会議員さんはどうやって決めるのでしょうか。
適切な議論は今よりはちゃんとなされるでしょう。
でも、議員さんにとって最も大事なのは、選挙民の支持を得て、次回の選挙も当選できることです。
民意を代表するのが、議員さんの役割であり、民意は多数決によって決定されます。
と言うことは、やはり多くの人に納得してもらいやすい制度ができる、と言えます。
ところで、年金制度は、世代間の互助でなりたっています(今のところ)。
ということは、世代間の問題とも言えます。そして、世代間で人口が均一ならば(=選挙権者数が同じであれば)、各世代の主張が公平に評価されます。
ところが、世代別人口は決して均一ではありません。
今、団塊の世代が年金をもらうタイミングで、大きな問題になっているように、
25年後、団塊ジュニアが定年を迎える頃に、また大きな問題となります。
その時、政治は必ず、団塊ジュニアに有利な(少なくとも不利ではない)採決をしようとします。
損をするのは、今の中高生の世代ではないでしょうか。
そうならないためにも、ぜひ、日頃から社会のことを意識する癖をつけておくことは、大変重要だと思います。